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私のチェロ


 

 

 私の現在のチェロは2代目、弓は3代目である。

 最初は弓だけを買った。確か大学1回生の11月頃(1985年)で、ローデリッヒ・ペソルトだったと思う。チェロ本体は、大学オケ所有の鈴木の#72である。この時の弓がくせもので、オーケストラ所有のものに比べるとましではあるが、全然腰がなく、後の私の弾き方に悪影響を与えたと思っている。あまり安いものはそれなりでしかないことを思い知らされた。この弓は、1年3カ月ほどで買い換えられる運命であった。

 大学2回生の8月(1986年)に、チェロ本体を買った。私の2人目の師匠である枡本辰郎氏がヨーロッパに旅行するというので、そのときにドイツのミッテンヴァルドで買って送ってもらった。ラベルはなく、分かっているのはミッテンヴァルドの工房で1986年制作ということだけであった。赤めのニスの塗ってある楽器で、見た目は気に入っていた。音は、私の弾き方のせいかなかなか思った音が鳴らず苦労した。音量はよく出たが、各弦のバランスが音量・音質ともにばらばらであった。特に1弦(A線)の音だけが突出して浮いてしまうので、2弦(D線)のハイポジションを多用する癖がついてしまった。

 明くる年の2月(1987年)には、弓を買い換えた。今度は、プレッチナーのかなりしっかりしたものを選んだつもりである。前の弓は後輩に売ったが、今考えるととても悪いことをしたと思っている。これを譲った後輩も、1年ほどで次の弓に買い換えている。

 以後、約6年間はその組み合わせで弾いていた。あと買い換えたといえば、ケースである。1991年の春に就職したが、その時の初めての夏のボーナスをすべてはたいてハードケースを買った。フランスゲヴァのシェノンソー・ダークブルーで、当時としては割と珍しい色であった。このケースは今まで3回ほど自分で修理したが、風雪に耐え今も現役である。1998年2月、新しいハードケースを購入したため、このケースは1998年3月4日のオーケストラの練習後、当時同じ京都市民管弦楽団団員の某Oくんの手にわたった。その後は大切に使用してくれているようであるので、安心している。

 今の楽器との出会いは、1992年の10月。前の楽器にそろそろ限界を感じていた頃である。行きつけの楽器屋の「アルチザンハウス」にふらっとチェロを調整に持っていった。その時にお店のチェロを何本か弾かせてもらい、そのうちの2本がなかなかよかったのだが、その当時はとても手を出せるだけの財力が無かった。1本はイギリス製の200年位前のもので、割と渋めの音がする楽器、もう1本はイタリアの新作で、とても柔らかく明るい音のする楽器であった。どちらもよかったのだが、私としてはイタリアの新作楽器の方の音色がどちらかといえば気に入っていた。その時はそのまま自分のチェロを持って帰ったのだが、それから1カ月ほどしてイギリス製のオールドの方が売れたとのこと。買い手は、なんと大学オーケストラの2つ年下の後輩であった。焦った私は、12月になって再び「アルチザンハウス」を訪れ、自分のチェロと交換でイタリアの新作チェロを借りて帰ってしまった。そのまま前のチェロは楽器屋さんの手に渡り、借りた楽器は今は私のものとなっている。

 現在の弓は、今のチェロ本体を買ったときに一緒に買った。5本程の中から選ばせてもらったのだが、その中ではぴか一の音色であった。音量は出ないが、音のきめ細かさは絶品である。弓の毛が難なく弦に吸いついてくれるので、無駄な力がいらないところも非常によかった。前の弓は、本体とともに楽器屋さんの手に渡った。

 楽器屋さんにわたった後のチェロと弓、その後、神戸大学交響楽団の備品となったようである。今も大切に使われていることを願っている。

 1997年12月26日、C,Gの2本をガット弦に変える。しかし、ガット弦に変えたとたんに低音がぼやけてしまった。以前より高音(C−durの4オクターブ目以上位)の響きが少ないのが気になっていたのもあり、1998年1月3日に駒と魂柱の位置を調整してもらった(イチイヒロキヴァイオリンワークショップにて)。これで、魂柱・駒がともに約1cmテールピース側に寄った。音は、今までより低音は輪郭がはっきりしたうえに響きが豊かになり、高音は響きが少しだけ豊かになったような気がする。あと、音を出すときの抵抗感が少なくなり、弾き心地が軽くなった。

 1998年2月8日、軽量タイプのハードケース(GEWA IDEA Light)を購入。色はスカイブルーの予定だったが、来たのは濃い紺色(ネイビーブルー?)。悪い色ではないので、そのまま購入した。いまはなかなか気に入っている。今までのシェノンソーより1.5kg軽いだけなのに、ずいぶん軽くなったような気がする。

 現在、セカンド・ボウを物色中。なかなかいいのが無いが、気長に探している。1998年3月15日に北大路のアメリカヤ楽器店に見に行って自分の弓と弾き比べていたら、店のおじさんに「今の弓と比べて満足できる弓は無いと思うから買わなくてよろしい。」と、延々お話をしてくださった。今の弓と同等程度で性格の違う弓でないと弾く気になれないだろうから、満足できない弓を買ってもお金の無駄だと思うからだそうだ。グランドピアノとアップライトピアノを両方持っていたら、グランドしか弾く気にならないのと同じ原理だそうである。もっともな話なので、またいい弓とめぐり合える時を待っている状態である。

 2000年2月26日、ヤマハのサイレントチェロ”SVC−200”を購入。夜9時以降の練習に使用中。その弾きやすさと携帯性には、非常に満足している。2003年春頃の防音室完成にともない、ほとんど使用しなくなる。現在は、さる方に貸し出し中。2009年8月、貸出中の方にお譲りしました。

 2001年2月24日、ある方のご好意により、7/8のチェロを入手。2001年5月1日、4弦のチェロ・ピッコロとして生まれ変わる。しかし、E線のメンテナンスが十分にできないため、しばらくはモダンピッチ用のチェロとして使用。現在、さる方に貸し出し中。2009年1月、貸出中の方にGEWA IDEA Lightとともにお譲りしました。

 2001年5月19日、念願のバロック弓を購入。1750年頃のもののレプリカ、ROGER DOEさん作でイギリス生まれ。やはり、音色で選んでしまいました。音の柔らかさと弾きやすさでとても気に入っています。

 2003年11月、某ルートで1/2チェロ(韓国製)と軽めのバロック弓(中国・陳工房製)を購入。4弦のチェロ・ピッコロとして使用中。

 2004年7月、某ルートでヴィオラ・ダ・ガンバを入手。ぼちぼち遊んでいます。

 2005年5月、ハードケースを買い増し。GEWAのIDEA Ultralight。小物入れが付いているタイプでは最軽量と思われる。本当に軽い。しかし裏側ペコペコ。でも、結構強そう。

 2006年2月、念願のバロックチェロ完成。G.B.ガダニーニ(1759`Ciarkson-Close')のレプリカ。

 2006年6月、モダンのサブボウを購入。アルシェのTO Solo(CUNIOT HAUSSET)で、F.Tourteの初期型モダンボウのレプリカ。 サブのつもりで購入したが、FETIQUEとともにメインボウの道を歩んでいる。。

 2007年3月、ハードケースを更に買い増し。東洋のプリュームファイバースリム(2007年新型)。実売10万円未満では最軽量と思われる。そこそこ軽い。やはりペコペコだが、十分実用には耐える。ふたの開け閉めにはある程度熟練が必要か。

 2008年12月、バロックボウ買い足し。極端に軽いものと重いものを持っていたので、その中間の重さのもの。軽めのバロック弓と同じ中国の陳工房製。

 2009年1月、バスガンバのレッスンに通いだしたのをきっかけに、バスガンバ弓購入。中国IESTA社製マレモデル。

 2009年9月、バロックボウ更に買い足し。今までの軽いものより更に軽いタイプ。時代で言えば1600年代後半あたりのモデルか。中国製。

 2010年1月前半、バロックボウ買い増し。標準的重量のもので、1600年代後半あたりのモデル。中国製。

 2010年1月後半、こっそりモダンボウも購入。MA RONG−DIマスターメイド。D.Peccatteの1840年頃の作品のレプリカ。

 2011年6月、5弦チェロピッコロ入手。アマティ1600年頃の作品のレプリカ。チェロケース買い足し。WinterのGig Bag JW9035Nで、いわゆるフォームケース。

現在の使用楽器

チェロ(4/4)

GIANNI MOTTA
face in Inzago A.1992

チェロ(バロック) Kenichi Hiratsuka
Giappone anno 2005

サイレントチェロ

YAMAHA SVC−200
(2009年8月お譲りしました)

チェロ(7/8)

SUZUKI Established 1887 in Nagoya
No.74 Size7/8 Anno 1982

(2009年1月お譲りしました)

チェロ(1/2)

Stradivari Copy
Shimro
Specially Handmade
Seoul,Anno 1993
SC−902 Made in Korea

チェロピッコロ(5弦) Violoncello Piccolo,
2010,JAPAN
TAKANORI OMORI

チェロ弓

TOR FETIQUE A PARIS

CUNIOT HAUSSET
MA RONG−DI CHANGHAI

T.SUGITO(2009年1月お譲りしました)

チェロ弓(1/2)

(刻印なし・韓国製)

バロックチェロ弓

ROGER DOE

(刻印なし・中国陳工房製2003年・後期バロック・67g)

(刻印なし・中国陳工房製2008年・後期バロック・74g)

(刻印なし・中国製2009年・中期バロック・61g)
(刻印なし・中国製2009年・中期バロック・70g)

バス・ヴィオール(6絃) (ラベルなし・ヒガシ絃楽器製作所製1990年代)
バス・ヴィオール弓 (刻印なし・ヒガシ絃楽器製作所製1990年代)
(刻印なし・中国IESTA社製2008年)



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付録1:使用弦について

 現在使用している弦は、次の表の通りです。前の楽器の頃から弦には苦労させられましたが、その経験が生きたのか現在の楽器ではあまりたくさんの弦は試していません。最近は、ガット弦・ナイロン弦を主に使用しています。
 今まで使用した弦の特徴、感想等は、こちら(2001/11/03更新)にまとめてあります。
(2010/01/21)

現在の楽器ごとの使用弦は、上記楽器一覧のリンク先ブログカテゴリに掲載しています。弦の交換履歴をたどってご確認ください。


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付録2:お手軽バロックチェロへの道

(2003/11/30掲載・2004/09/20補筆・2004/12/03一部改訂・2006/02/20項目追加・2006/08/23一部改訂)

 現在私が手元に所有しているアコースティックのチェロ3艇(分数楽器含む)は、1本をモダン、1本をバロック、あと1本をバロックのピッコロとして使用しています。しかし、楽器本体は購入当時のモダン仕様のままで改造などは一切行っていません。最近、掲示板でもバロックチェロの購入についての質問などがあり、それに応えられないかわりに私のバロックチェロへの道のりを一旦まとめてみることにしました。それぞれの段階でかかる費用も、参考として書いています。

お手軽バロックチェロへの道

はじめに

 ピリオド楽器がだいぶメジャーになった現在、それ相応のお金さえ払えばバロックチェロなんてすぐに手に入ります。しかし、大多数の人はそれがしたくてもできないでいるのではないでしょうか。このコンテンツは、いま手元にあるモダンチェロでも、少しのお金と時間と好奇心さえあればバロックチェロもどきにすることはできるんじゃないかという疑問から出発した私の足跡でもあります。「興味はあるけど・・・」と躊躇している人に応えるべく、もっとお手軽にピリオド楽器で演奏できないの?アマチュアでもピリオド楽器で演奏してみた〜い!なんていう思いを持ったみなさんが、一歩でもその夢に近づくことができればと思っています。
 チェロを含めたヴァイオリン属の弦楽器は、バロック時代から現在まで時代の要求に応じて徐々に変化してきています。ということは、その時代を可能な範囲で徐々に遡っていけば無理なくバロック風に辿り着けるであろう、というのが基本コンセプト。ですから、楽器自体の美的な要素は、バランス的におかしくなってくるところもあります。でも、アマチュアが楽しむには十分だと思います。要は、見かけではなく音楽ですから。

 ひとまず、バロックチェロからモダンチェロへの変遷の歴史を大雑把な表にしてみました。分かり易いように比較で表現している項目もあります。モダンチェロと違うところは斜字体にしています。

年代

1700年頃

1800年頃

1900年頃

2000年頃

ネック

ボディに対して水平

斜め

指板

短い

長い

バスバー

短い

長い

魂柱

細い

太い

低く華奢

高くしっかり

凸型

凹型

エンドピン

短い・木

長い・木

長い・金属

テールガット

ガット

金属・化学繊維

テールピース

木・金属・プラスチック

アジャスタ

なし

あり・テールピース組み込みも

弦(コア素材)

ガット

金属・化学繊維

100年前(1900年頃)へ

 1900年頃のチェロと今のチェロの主な違いは、弦・アジャスタ・テールピース・テールガットの4点です。エンドピンも正確に言えば違います(材質)が、ひとまずそこは目をつぶるとしましょう。
 中でも、一番重要なのが「弦」です。戦前までは、ヴァイオリン属の楽器はすべてコアがガットの弦を張っていました。しかも、チェロの場合はA,D線には生ガットを。スチールや化学繊維の弦ができてからは、まだ100年も経っていないのです。お手軽バロックチェロへの道は、まず「ガット弦」を張ることからはじまります。
 まず、ガット弦を入手します。チェロは置いていても、チェロ用生ガット弦まで置いているお店はそう多くないですので、ここをご覧の方々ならばネット通販が便利でしょう。ここではお店は紹介しませんが、現在入手できる生ガット弦のメーカーをご紹介しておきます(私の知っている限りです)。

 DAMIANとGamutは生ガット専門メーカー、で、メールにて直販で買えます。専門メーカーだけあって、太さも細かく対応してもらえます。La Bellaはもともとギター弦メーカーのようですが、チェロやガンバのガット弦もつくっており、価格も安いです。普通のお店で取り寄せてもらえるのはPirastro社のCordaだけです。

 さあ、弦が手に入ったところで、さっそく張り替えましょう。生ガットの場合、張り替える前に少々お手入れが必要です。「ガット弦」は羊の腸からつくる動物性繊維のかたまりです。湿度変化に敏感で、お手入れをしてあげないと長持ちしません。お肌と同じで乾燥するとカサカサしてくるので、軽くオイルを塗ってあげます。乾いた布に少量のオイルを垂らして、弦を張る前に端から端まで塗りましょう。G,C線は金属が巻いてありますが、同じように塗りましょう。但し、弓が当たるくらいの場所は、すべるので余り塗らない方が良いです。使うオイルは、ベビーオイルみたいなので良いみたいです。私は、ローズウッドのハーブオイルを使っています。このお手入れは、できれば楽器を弾き終わってケースにしまう前に毎回しましょう。弦は、張ったままで大丈夫です。
 張り替えの前にもう一つ、ペグはスムーズに回りますか?ペグの調子がイマイチのときは、ペグチョークなどでスムーズ回るようにしてから張り替えましょう。どうしても調子が良くならないときは、楽器店や職人さんに調整してもらってください。
 ガット弦は太いので、ペグに巻いていくと糸倉に収まり切らない場合があります。そういうときは、ペグの穴に弦を長めに通して、ペグに巻かない部分をたくさんつくって外にはみ出させましょう。

 ガット弦に交換すると、チューニングのときにアジャスタを回しても余り音の高さが変わらず、役に立たないことが多いです。そもそも、アジャスタというものはスチール弦でのチューニングを容易にするために登場したものなので、ガット弦では必要ないものです。そこで、次はアジャスタを外してしまいましょう。木のテールピースに後付けされているものであれば、ねじを緩めればすぐに外れます。テールピースに組み込まれているものでも、とりあえず調整用のねじを外してしまいましょう。アジャスタなしの木のテールピースが手元にあって、自分で駒の位置を調整できるのであれば、テールピース自体を交換してしまった方がすっきりします。
 あと、テールガットもネットで入手可能です。テールピースの交換時に、一緒に換えてしまいましょう。

 生ガット弦を張るのに抵抗のある方へ

スチール弦からいきなり生ガット弦に移行するのに抵抗のある方は、まず化学繊維をコアに使った弦か捲線ガットからはじめるとよいと思います。まず低音の弦から張ってみて、慣れてきたら4本とも。そのあとに生ガット弦に移行すると、弾きごこちもそう大きくは変わらないでしょう。 

(弦・テールガット代金:約¥15000〜¥20000)

200年前(1800年頃)へ

 この時代の変化といえば、エンドピンでしょう。この頃は、エンドピンといえばヴァイオリンに付いているようなものを指していました。長いエンドピンを床に置いて(刺して)弾くか、エンドピンは短く、床には置かず足の間に乗せて弾くか。これは、奏法自体の変化でもあります。

 楽器に加える細工はすごく簡単。長いエンドピンを、ねじを緩めて抜いてしまいましょう。ついでに、エンドピンを留めていたねじも緩めて抜いてしまいましょう。時々、ストッパーが付いて抜けない長いエンドピンがありますが、これはエンドピンをねじの部分から抜けるものに交換するか、エンドピンを伸ばさずに重いのを我慢して弾くかになります。

300年前(1700年頃)へ

 この時代まで遡ると、自分でできることは格段に減ってきます。上の表でも分かる通り、楽器内部や本体の構造自体が違ってくるからです。しかし、本体に改造を加えなくてもできることがただ一つだけあります。それは「弓」です。

 現在の弓は凹型で竿のばねが強いですが、この時代の弓は凸型で細く、ばねもそう強くはありませんでした。いわゆる「バロックボウ」と呼ばれるものですが、重さもモダンボウより軽めで、「響かせる」というよりも「語る」のに適した弓であると思います。これは、この時代の演奏会場や演奏スタイルとも密接に関係していると思います。
 モダンボウとは別にバロックボウを購入しなくてはいけなくなりますが、その前に一つだけ試してみてもよいことがあります。それは、弓を持つ位置を変えて、軽めに楽器を弾けるようにすることです。フロッグよりも数センチ真ん中寄りを持って弾いてみることで、だいぶ楽器を鳴らす感覚が違ってきます。慣れてくると、また一歩バロックに近づけるでしょう。
 バロックボウは、どこの楽器屋さんにも置いているわけではありません。大体は弓制作者に頼んでつくってもらうことになるでしょう。でも、ネット上で扱っているところもありますので、そういったところで相談するのが一番はやいかもしれません。バロックボウ自体はモダンボウよりも値段が安く、10〜30万円出せばそこそこのものが手に入ります。高級モダンボウよりもお得かもしれません。

 あと二点、駒の交換ができるひと、魂柱の交換ができる人は、それを交換するのもよいでしょう。

(弓代金:約¥100000〜¥300000)

お手軽バロックチェロの仕様

年代

1700年頃

1800年頃

1900年頃

2000年頃

ネック

斜め

指板

長い

バスバー

長い

魂柱

太い

高くしっかり

凸型

(凹型)

エンドピン

短い・木

(長い)

テールガット

ガット

テールピース

アジャスタ

なし

ガット

 一応、自力で交換可能なパーツは1700年頃、それ以外のパーツと本体は1800年頃の仕様になっています。なんちゃってピリオド楽器として、弓の使い分けでほぼ100年を、エンドピンのありなしでもう100年を渡り歩くことができます。

(バロックチェロ購入にともない、現在はモダン仕様に戻して使用しています。)

手軽から本格仕様へ

 お手軽バロックチェロで満足できなくなったら、いよいよ本格仕様のバロックチェロが待っています。手に入れる方法はいくつかあります。

  1. 既製品を買う
  2. 制作者を探す
  3. 制作者を紹介してもらう

 既製品は、ネット上でも売っています。お手軽に手に入れたい方はこちらの方法でどうぞ。また、最近では5絃のチェロピッコロが手に入るお店もあります。
 あと、バロックチェロを弾いているプロ奏者に尋ねれば、制作者を紹介していただける可能性があります。私は、2.のパターンで、自分で探して見つけました。お薦めは2.or 3.で、時間は多少かかりますが、いろいろと相談しながら自分好みの楽器を制作してもらうことができると思います。みなさんが、よい制作者と素晴らしい楽器にめぐり合えることを祈っています。

(楽器制作費:数十万円〜∞)


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